三びきのやぎのがらがらどんについて紹介します。
「三びきのやぎのがらがらどん」とは
「三匹のやぎのがらがらどん」とは、1957年にアメリカでマーシャ・ブラウンにより出版された絵本。原著は「THE THREE BILLY GOATS GRUFF」といいます。もともとのストーリーはノルウェーの民話です。日本では1965年に瀬田貞二訳で福音館書店より出されました。
くもんの推薦図書など、様々な場で「読ませたい絵本」として選ばれている定番人気の絵本です。
あらすじは?
昔、いずれも名前はがらがらどんという三匹のヤギがいました。ある時三匹は、山を登るため谷川の橋を渡りにやってきました。この橋の下には、気味の悪いトロルが住んでいました。
はじめに、小さなヤギが橋を渡りました。「貴様をひとのみにしてやろう」というトロルに、「少し待てば、二番目ヤギのがらがらどんがやってきますよ、僕よりずっと大きいですよ」というヤギ。トロルは「そんならとっとと行ってしまえ!」といいました。
しばらくしてやってきた二番目ヤギのがらがらどん。「貴様をひとのみにしてやるぞ」というトロルに、「少し待てば大きいヤギのがらがらどんがやってくる」といい、今回もやり過ごしました。
ついに最後に橋を渡ってきたのは大きいヤギのがらがらどん。「ひとのみにしてくれるぞ」というトロルに、「さあこい!」と応じる大きいヤギ。トロルに飛び掛かると、角で目玉を串刺しに、ひづめでトロルを木っ端微塵にして谷川に突き落としました。
そうしてヤギたちは山へ登り、草を食べて太りました。
…というお話。
「がらがらどん」とは?
英語の原著で「がらがらどん」に当たるのが「GRUFF」という単語。「しわがれ声の、どら声の」という意味です。これを、訳者である瀬田貞二さんが「がらがらどん」と表現したんです。素晴らしい訳ですね。
また、この本では最後に「ちょきん、ぱちん、すとん」というフレーズで終わります。英語版を見てみると、これは「Snip, snap, snout」と書いてあります。これは英語でいう「めでたしめでたし」的な、結びの言葉だそう。日本語では「とっぴんぱらりのぷう」といったほうがしっくりくるかもしれませんね。
子どもたちの感想は?
我が子の感想は以下のとおり。
小さいヤギが橋を渡るときはこう言ってやり過ごそうって、前もって三匹で打ち合わせていたのかな?
ちょきん、ぱちん、すとん、だって。面白いね。
大きいヤギが一番強いんだね!
怪物やっつけてよかったね
子どもは食い入るようにみていました。
一方で私は…
絵がすごく乱雑な感じ。話もこれで終わり?て物足りない感じがするけど…なぜか子どもたちは大満足している…。
といった具合の感想。
そうなんです、正直、この絵本は大人が読むと物足りない感じがすると思います。絵も、整っているというものではありません。でも、なぜか子どもは読むと大満足なんです。
上の子になると、小さいヤギから通るのは作戦だったのか?など少し裏を読もうとするんですが、下の子はに怖いトロルをやっつけて良かった!と単純に楽しめている模様。うーん、この単純に楽しむというのが大人にはできなくなっているんだなあ…というのをひしひしと感じました。
対象年齢は?
三びきのやぎのがらがらどんの対象年齢は、福音館書店のホームぺージによると、読んであげるなら4歳から、自分で読むなら小学校低学年から、とあります。
しかし、とても単純なストーリーなので、うちの3歳児も難なく楽しめてましたよ!
トロルはトトロに関連が?
実はこの絵本、スタジオジブリの「となりのトトロ」で、メイとさつきが読んでいた絵本とされているそうです!
アニメの中でさつきがトトロを「絵本にでてきたトロルのこと?」というのは、この本を指しているとか。エンディングのイラストでも、おかあさんを囲んで「三びきのやぎ」という絵本を寝床で読んでいます。トトロはトロルとは似ても似つかないですが、こうして作中で取り上げられていることが非常に興味深いですね。
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